夏の終わりになると、家の周りにたくさん野ばらが咲きます。
花は小ぶりなので咲いててもあまり目立たないのですが、花の姿はささやかで綺麗です。
秋も気温が低くなってくると野ばらの実、Rose hip(ローズヒップ)が見られるようになります。

そういえばローズヒップってお茶とかあるよねー。と家の周りにたくさんなっているローズヒップを見つつ用途やレシピを検索。
ネイティブアメリカンはかつて野ばらの根や茎の煮出汁を胃腸の調子を整えたり、目を洗浄したり、喉の痛みを和らげるうがい薬にしたりしていたそうです。
ちなみにローズヒップはオレンジの20倍のVitamin Cを含んでいるとか。
さて、ローズヒップを使ったお茶やジェリーも良いのですが、高地の紫外線と年間通しての乾燥、そして何と言っても年齢によるお肌のダメージを何とかするために今回はホームメイドのローズヒップオイルに挑戦。

たまたま持っているヨーグルトメイカーを使って、ローズヒップを好みのオイルで低温で煎じるレシピがあったのでこれで行きました。今回は、以前から気になっていたヘンプシードオイルを使うことに。食用でも良いようですが、肌の再生能力にも優れているとかで、私のニーズにぴったり!また、こちらも健康・美容に良いとされているキャスターオイル(ひまし油)も少し加えることにしました。

まずはローズヒップを摘んで必要な量を収穫。
収穫時期は、気温が下がって初霜が降りる時が良いそうです。軽い寒気ではローズヒップに含まれるでんぷん質が糖質に変わりますが、寒気に長くさらされると苦くなってしまうそう。
家の周りにある野ばらの茂みからローズヒップを中サイズのボールいっぱいに収穫した後、洗浄して布巾に広げて乾燥させます。
実が乾燥するには2〜3週間ほどかかります。

丁度、ミュージシャンである夫の出稼ぎで中西部に2週間ほど旅行したので、帰宅したら乾燥ローズヒップがいい具合にできてました。

ローズヒップ絶賛乾燥中

次のステップではローズヒップの先端と茎に接する部分を軽く切り落とし、実を軽く砕くか半分にカットします。
少し手間が掛かりますが単純作業なので音楽を聴きつつ、さっくりと済ませます。

後は、ローズヒップ1に対して2の割合でオイルをヨーグルトメーカーに入れて1日置きます。先にも書きましたが今回はヘンプシードオイルとキャスターオイルを使用。
レシピでは12時間でOKと書かれてたのですが、私が住んでいるのは高地で料理の際は食材に熱が通るのに少し時間が掛かるのと、夜は室内でも寒くなるので煎じる時間を倍にしてみました。
ちなみにヨーグルトメーカーはかなり低温。容器を手に取ると、暖かいと感じる程度です。

軽く砕いたローズヒップをヘンプシード&キャスターオイルに加えて、ヨーグルトメーカーで低温で成分を抽出。超低温で約24時間。

さて、これでローズヒップの成分がオイルに溶け出したので、いよいよ最終ステップ。ローズヒップを漉して、オイルのみを容器に移します。私はコーヒーフィルターを使って漏斗で漉しました。
ローズヒップは小さい種をたくさん含んでいるので、濾すのに少し時間が掛かりますが、容器にローズヒップオイルがトロトロと落ちて行くのを見てると満足感がじわじわと湧いてきます。

最後に、抗酸化作用のあるビタミンEオイルを少し加えて完成!
ローズヒップオイルは太陽光に敏感なので、遮光瓶で保存します。

ローズヒップはバラの花のような華やかな香りではなく、大人しい、ささやかな甘い香りです。ヘンプシードオイルは青くさいというか、草っぽく少しクセのある香りなのですが私はこの組み合わせ、気に入ってます。