日本に暮らしてた頃は、ホームメイドとかに興味なかったんです。
お店で買ったほうが早いし安いしと思って。
モンタナに移ってからは自分の時間が増えたのと、お店で買うよりも自分で作ったものの方が安心だし、カスタマイズができるし、お金の節約にもなるし、何と言っても「自己満足度アップ」ということでホームメイドでまかなえるものはとりあえずトライしてます。

今年初めてホームメイドジェリーを作りました。
日本だとイチゴジャムなど、よくあるパンに付けて食べるアレですが、ジャムとジェリーはちょっと違うんですね。
ジャムは粒状の果実が入ってるもの、そして「ジェリー(jelly)」は果実や果肉からまず果汁を絞ったり煮出したりした後に、ペクチンと砂糖を加えて柔か目のゼリー状にしたもの。

住んでる山小屋が国有林のすぐ近くなので、ほぼ毎日短いハイキングするんですが、夏の終わりころになるとオレゴングレープという小果実をたくさん見かけます。
以前は「ああ、ちっこい実がたくさんなってるなー」としか思ってなかったんですが、FBに写真をアップしたら「オレゴングレープだね!ジェリーの準備だ!」みたいなコメントをいただいたので、早速 Google。
オレゴングレープは単純にジェリーとしても美味しいのですが、根っこから茎、果実まで薬効があるとのこと。食せば胃潰瘍や消化不良などに効果があるそうです。

Oregon Grape

オレゴングレープの実はほとんどが種なので果実を丸ごとは食べれません。ハイキング中に時折実摘んで、果肉をかじるとやや甘みはあるものの酸味が強いです。私は好きな味ですが、夫は酸味苦味に弱いアメリカ人なので生では口にしません…。

今年は雨も豊富に降り、山中にたくさんのオレゴングレープ見られたので見かけるごとに実を摘みまくり、ホームメイドジェリーに挑戦!
人生初めてのジェリー作りなので、色々とレシピを検索。基本的には果実を洗浄、ハンドミキサーなどで果実を少し潰してから煮て果汁作り。その後、布や漉し器などで果汁を濾してから砂糖を加えて果汁を沸騰させ、ペクチンを加えてもうひと煮。清潔な容器にこの果汁を注いでしばらく置くと固まってジェリー状になります。
…のはずだったのですが、若干果汁よりトロっとした状態になったものの、ジェリー状になりません。

なんでーーー?と試行錯誤したところ、基本的に砂糖の量が足りませんでした…。ペクチンは固まるのに砂糖が必要なのですが、甘くなりすぎないように砂糖の量をケチったのが良くなかった。これ、基本中の基本らしいんですけどね。
もう一つの原因は、モンタナ、特に私の住んでいる場所は標高が高く、水の沸点が低いんです。なので一般的なレシピで果汁を沸騰する時間が1分程とすると、私の場合は5分ほど必要だったんです。
なんでも経験ですなあ。

と言うわけで、上の写真が完成したオレゴングレープジェリーです。少し苦味と酸味のあるオトナの味。自己自賛ですが、美味しい。
友人におすそ分けした後に残った2瓶をちょびちょび楽しんでます。夫もかなり気に入ってくれてます。

ちなみに下の写真は、よく散歩する林で見つけた熊の糞。赤いツブツブがオレゴングレープの種です。
この熊が食べたオレゴングレープの茂みから私も実を摘んだはず。